おじさんは自転車に乗りますが、歩行者でもあります。そんな時、一番怖いのが歩道を猛スピードで走る、かの自転車。歩いている脇を後ろからいきなりすり抜けられると肝を冷やします。片手運転の女性の日傘が顔面直撃して、1センチ違えば失明するかという体験も。勘弁してほしいです。
自転車の歩道暴走を問題化した新聞記事がないか、調べてみました。1988年6月23日の朝日新聞「自転車はなぜ歩道を走るのか」から引用します。記事中の年号は昭和です。
(前略)歩道で通行人の間をすり抜けて走る自転車は、お年寄りや妊婦にとっても危ない。歩道は歩行者が安心して歩けるのが第一なのに、なぜ、自転車がわがもの顔で走っているのか。道路交通法では、どんな定めになっているのか。警察庁交通企画課に聞いてみた。「自転車は法律上は軽車両で、車道を走るのが原則だが、40年代に自転車の事故が増えたため歩道通行が認められた」という。53年の道交法の改正で、その通行の仕方が決まり、全国的に「自転車歩行者道」の標識が増えた。それにしても、自転車が歩道を走るのを制度化までしているのは、日本独特らしい。歩行者の安全はどうなるのか。それについては、「道交法では、自転車は車道よりの部分を通行し、徐行しなければならないことになっている。あくまでも歩行者優先」と同課。しかし、警察庁のまとめでも、61年には自転車と歩行者の交通事故が、全国で336件に達している。すべてが歩道上とは限らないが、歩行者の危険が増えたのは事実だ。(引用おしまい)近年改正されたとはいえ、長年にわたり培われた 悪弊は簡単に直りません。おじさんの住まいの近所には、大人の背丈ほどの幅しかない歩道に「歩行者自転車道」の標識が撤去されることなく立っています。歩道を走る自転車のお巡りさん(徐行ではない)も見かけます。自転車蛮国ですね。
道交法の「徐行」がどの程度の速度なのか認識している運転者が何人いるのか?そもそも徐行の法定速度とは?歩行者が大勢いても徐行すればそれでいいのか?自転車には目安になるスピードメーターが付いているのか?
この項、続きます。