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2014/08/01

自転車はなぜ歩道を走るのか(2)

前項からの続きです。
引き続き1988年6月23日の朝日新聞「自転車はなぜ歩道を走るのか」から引用します。年号は昭和です。
東京都内でも62年中、自転車と通行人の事故は、警察が処理したものだけで26件あった。自転車の取り締まりはどうなっているのか。警視庁交通部に行くと、応接した警部は「自転車が歩行者の安全を脅かすような走り方をしている場合は、取り締まりの対象となる」という。
しかし、自転車には、自動車のように免許はないから違反しても、免許停止などの処理が出来ない。「自転車には道交法の反則規定が適用されないので、自転車の違反を取り締まろうとすれば、青キップ扱いではなく、すぐに罰金になる。厳しすぎるので、実際上は自転車の違反を取り締まることはほとんどない」と付け加えた。(引用おしまい)
取り締まってほしいです。おじさんは クルマの運転で左折する時、まず巻き込み事故防止のため左後方をチェック(ミラー見てから後方目視)して、車両を左に寄せます。次に歩道を見て歩行者の有無を確認してからハンドルを切ります。そこへ暴走自転車が歩道から乱入してきたら、おじさんの安全対策は水の泡。最近は車道の右側に大きくふくらんでから左折するクルマをよく見かけるので、自転車の事故リスクは高まっているようです。
さて、財団法人・自転車普及協会の見解です。引き続き記事を引用します。
「確かに自転車運転者のマナーに問題もあるが、自転車利用者にとっても歩道通行は困ったことなのです」と主張する。「走りにくいし、歩行者からはいやな目で見られる。自転車を車道から歩道に上げても、そのために歩道を広くしたわけではない。邪魔だからと車道から自転車を追い出しただけでは、自転車対策ではなく、本当は自動車対策ですよ」 さらに続けて、「ひがみではないが、産業中心の考え方をすれば、日本では、基幹産業の自動車に、自転車は太刀打ちできない。自転車道がちゃんと整備されている欧米では、自転車に対する国民的理解があります。日本でも国民全体で、自動車中心の道路の再配分を考える時期ではないでしょうか」という。(引用おしまい)
自転車で普通に車道左端を走行中、邪魔者扱いされてクラクションを鳴らされたり幅寄せされたり怒鳴られたりした経験がおじさんにはあります。ドライバーも自転車を車両だと認識していない。国交省と経産省の連携は、どうなってるんだろうね?縦割り行政で没交渉かな。
この項、さらに続きます