女子サッカー日本代表がアジアカップを制しました。おめでとう!オーストラリアもよく戦ったね。
今日は日本女子サッカーが、頭の堅い男どもから、なんとか正式なスポーツとして認められて間もないころの新聞記事を拾ってみました。1981年9月3日の朝日新聞です。
この年の9月6日と9日、日本で初めての国際大会「ポートピア'81国際女子サッカーフェスティバル」が神戸と東京で開かれました。参加はイタリア、デンマークにイングランド。いずれもサッカーが盛んです。記事によれば、当時イタリアでは3万5千人がプレイ、人気カードには1万人以上の観客が詰めかけたそうです。
本国での初陣を飾る我が日本代表の見どころは?記事を読んでみましょう。見出しは「女ペレ、エリザベッタ」。あれれ、イタリア選手の紹介になってるぞ。ペレ(Pelé)という選手は、「サッカーの王様」と呼ばれたスーパースター。エリザベッタ選手は、それぐらいすごいってことか。
「大女」とは失礼な。今ならおそらく問題になるだろうけど、このころは良くも悪くも表現におおらかだった時代だったんだ。切り札が中学生だという点、それまで男子の試合とは違うボールを使っていたり、試合時間が短かったりと、日本のレベルがいかに世界とかけ離れていたのか理解できます。元祖なでしこジャパンのデビューは、イングランドに0-4、イタリアに0-9の散々な結果に終わりました。
おじさんはここで、みんなに考えてもらいたいことがあります。このチームより今のなでしこの方が優れているのではないってこと。試合で弱かったからダメなんじゃないってこと。
歴史も実績もゼロから初めた選手や関係者は、大変な思いをして列強を日本に呼んで、なんとか女子サッカーを国内に広めようとしたに違いありません。本当は強い心を持った人たちだったんだと思います。
久保恵美子選手がいたから、澤選手や宮間選手がいます。市原監督ががんばったおかげで、佐々木監督も強豪チームをつくることができました。惨敗だったサッカーフェスティバルはある意味、今回のアジアカップ優勝より価値のある大会だったのではないかと、おじさんは33年前の記憶されることのなかったプレイヤーたちに思いをはせます。
本国での初陣を飾る我が日本代表の見どころは?記事を読んでみましょう。見出しは「女ペレ、エリザベッタ」。あれれ、イタリア選手の紹介になってるぞ。ペレ(Pelé)という選手は、「サッカーの王様」と呼ばれたスーパースター。エリザベッタ選手は、それぐらいすごいってことか。
(前略)いまから関心を集めているのが、イタリアのポイントゲッター、ビニョット・エリザベッタ(注・Elisabetta Vignotto、姓名が逆に書かれています)選手(27)。
なにしろ昨年までの7年間で200得点を記録しているというから、大変なシュート力の持ち主らしい。身長166センチ、体重58キロの彼女がゴール前でどんなプレーを見せてくれるか。(後略、引用おしまい)
伝聞調で書いてあるので記事の信憑性が気になります。「200得点」というキリのいい数字も大ざっぱな感じ。公式戦だけのゴール数なのか、練習試合も含めたものかもわかりません。電子メールもインターネットもない時代に、日本人には女子サッカーの知識がほとんどなかったんだろうから仕方がないね。とにかく大会を宣伝して盛り上げなきゃいけません。お客さんに「女ペレ」を見に競技場へ足を運んでもらわなくっちゃ。後ろの方に日本代表の紹介もありました。引用します。
伝聞調で書いてあるので記事の信憑性が気になります。「200得点」というキリのいい数字も大ざっぱな感じ。公式戦だけのゴール数なのか、練習試合も含めたものかもわかりません。電子メールもインターネットもない時代に、日本人には女子サッカーの知識がほとんどなかったんだろうから仕方がないね。とにかく大会を宣伝して盛り上げなきゃいけません。お客さんに「女ペレ」を見に競技場へ足を運んでもらわなくっちゃ。後ろの方に日本代表の紹介もありました。引用します。
(前略)イングランドと対戦する日本は、体力、技術とも相当な開きがあって苦しい。日本サッカー協会に認められてまだ3年。今回も高校、中学生が主体のメンバーで、市原監督は「日本のサッカーをするだけです。この大会を発展のきっかけにしたい」と勝算を度外視している。男子と同じボールを使い、40分ハーフというハードな内容になっているのも不安のたねだ。こうした中で、身長155センチ、体重45キロの中学生、久保恵美子さん(高槻市立第六中)が期待されている。巧みなボールさばきで、”大女”をかわすシーンが見られるかもしれない。(引用おしまい)
「大女」とは失礼な。今ならおそらく問題になるだろうけど、このころは良くも悪くも表現におおらかだった時代だったんだ。切り札が中学生だという点、それまで男子の試合とは違うボールを使っていたり、試合時間が短かったりと、日本のレベルがいかに世界とかけ離れていたのか理解できます。元祖なでしこジャパンのデビューは、イングランドに0-4、イタリアに0-9の散々な結果に終わりました。
おじさんはここで、みんなに考えてもらいたいことがあります。このチームより今のなでしこの方が優れているのではないってこと。試合で弱かったからダメなんじゃないってこと。
歴史も実績もゼロから初めた選手や関係者は、大変な思いをして列強を日本に呼んで、なんとか女子サッカーを国内に広めようとしたに違いありません。本当は強い心を持った人たちだったんだと思います。
久保恵美子選手がいたから、澤選手や宮間選手がいます。市原監督ががんばったおかげで、佐々木監督も強豪チームをつくることができました。惨敗だったサッカーフェスティバルはある意味、今回のアジアカップ優勝より価値のある大会だったのではないかと、おじさんは33年前の記憶されることのなかったプレイヤーたちに思いをはせます。