コピー禁止

2014/09/08

進歩的文化人に御用心

女性の皆さ〜ん、私は「中途半端な共同参画に反対し平等解禁を要求する女性解放連合」、略して「中ビ連」主宰の評論家・黒木ミサ子です。すべてのオトコは呪われるべき存在なのです! エコエコアザラク〜。
中ビ連は、安倍総理の集団的自衛権行使を支持します。女性の権利を高めるためには、私たちが多数派になるしかありません。オトコにはどんどん戦争に行ってもらい、その数を減らすのが女性解放への早道です。さっさと戦争を始めることこそ、女性の地位を高め、女性主導の平和国家建設につながるのです。
早急に戦争を行わねばなりません。今の政治を変え、女性が自由を獲得するためには、オトコの国会議員どもも戦場に送り、ある程度死んでもらわねばなりません。えっ、ヤツらは絶対に行かないの? ならば呪い殺してやる。エコエコザメラク〜。

いつの世にも変な人たちはいるもので、どう考えてもすっとこどっこいな内容を主張していても、過激かつ異端が故にメディアの寵児にされてしまうことがままあります。今日は、戦後の混乱期にワケのわからない言説を新聞に垂れ流していた教育評論家・羽仁説子を取り上げます。
1945年9月、日本を統治していた太平洋米軍総司令部は、戦時中のフィリピンにおける日本軍の残虐行為に関する報告書を発表します。捕虜の虐待・虐殺、市民の皆殺し、女性への暴行等々。皇軍の「美しくも道徳的な行状」しか知らされてこなかった、我が国民の間に衝撃が走りました。
この件についての羽仁のコメントを上げます。同月18日の朝日新聞「女性にも責任 国全体の文化の低さ」から以下に引用します。仮名遣い、句読点、改行などおじさんが読みやすいように改めています。太字挿入もおじさんによります。
(前略)米軍総司令部が発表したのだから、あれは事実だと信じます。そして女性にも責任があるということを痛感したのでした
私は北京に学校を持っているので、あちらでは度々日本兵の暴行というのを耳にしたことがありました。私などにはわざと知らさないようにと気を遣うらしかったのに、それでも随分聞いたのです
戦争というのは国家のあらゆる文化を反映していると思うのです。科学においては原子爆弾などという武器がそれを示しています。比島において多くの婦人を陵辱したというのも、日本においてはまだ婦人が単なる肉欲的な暴力の対象と考えられる程度の女性観しか持たれていないという、女性の地位の低さを物語っていると思うのです。
兵士が死ぬ前に「お母さん」と口走るといいます。動物的な愛情でなく、本当に神聖な母性として母を、婦人を、認識する。国内の社会生活において婦人が高められた正しい地位を得る。それには婦人が努力しなければならない。ここに女性も今度の問題に責任があるという理由があるのです
また、子供に対する暴行というのも、日本人の子供に対する大きな認識が欠けているのではないでしょうか。「うちの子は」という個人的な利己的な愛から、もっと飛躍した無邪気な神聖なもの、宝としている子供に接し、どんな子供でもどんな時にでも正しい愛情を注ぐようにならねばならぬと思うのです。
あのようなことは二度と再び無いことでしょう。それには、国全体の文化水準をもっともっと高くしなければなりません。(引用おしまい)
引用していてだんだん腹が立ってくるんです。このオバサン、戦争末期まで「一億特攻精神」などと、女性に犠牲を強いるようなヨタをあちこちで言い散らかしておいて、アメリカ様が大将になった途端にコレです。「大本営が発表したから事実」と言った同じ口で、「米軍が発表したから」とおめく。戦争協力・国民誘導への反省が無い。戦後も人柱はオンナかい。
第一、選挙権も無く家父長制に縛られていた戦前の日本女性に何を責任負えってんだか。戦中の日本軍の行状を私は知っていたと言いつのるのも汚いですね。じゃあ、その時に言っておけよ。羽仁説子みたいな連中が、国の文化水準を下げていたのだと、おじさんは訴えたい。あと、不自由だった女に「利己愛」押し付けるな。
こんな輩、他にもたくさんいます。空襲で焼け出された人々に、「焼け跡に住め」と非情にも言い放った「文化人」もいます。朝ドラ「花子とアン」で大人気(?)の村岡花子ですよ。地方への人口流出による、都市部の生産性低下を怖れた政府の腹を代弁したんでしょうね。
エライ人たちは、自分たちに都合のいい言論部隊をチョイスして、マスコミ最前線に派兵します。彼ら彼女らが、自分自身や家族の生活と将来にとって、味方なのか判断できる選別眼を、おじさんはもっともっと磨かねばならないと考えています。
いろんな意味で「戦死」したくありませんので。