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2014/08/09

ノーモア源田実

長崎の祈念式典が終わりました。市長の挨拶は、簡潔だったけれど、本当はもっともっと政府に言いたいことがあるのに、口にできないもどかしさを感じたのはおじさんだけかな。
改憲を主張する議員は昔も自民党に存在しましたが、露骨な軍国主義タイプは、今と違って少数派。今日は1976年の憲法記念日に参院議員・源田実が、被爆者の神経を逆なでにした発言を取り上げます。「五・三政府主催(憲法)記念行事糾弾国民大会」でぶち上げました。5月7日の朝日新聞「原爆の一つや二つ 源田実氏の発言」から引用します。太字挿入は、おじさんによります。
(前略)源田氏は糾弾国民大会で、日本敗戦と天皇の果たした役割について触れ、「日本は負けるには負けたが、軍人としてはとことん戦うつもりだった。原爆の一つや二つ落ちても、戦いは子、孫の代まで引き継ぐ覚悟だった。それが天皇の詔勅でひっくり返り、米軍も驚いたと聞く。それ以来、一発の弾も飛んでなく、皇室なくして今の日本はあり得ない」などと発言、この後、自主憲法の制定を呼びかけた。(引用おしまい)
政府の憲法記念行事を自民党議員が糾弾する。個人の言論の自由が保障されていますね。現在の自民党沖縄選出議員たちにはうらやましい時代です。
ちなみにこの人、広島出身。 終戦時は海軍大佐で軍人としての評価は、毀誉褒貶相半ばしているようですが、国民の生命財産を守るのが「国防」だとすれば、クズ軍人としか呼びようがない。核兵器で市民がどれだけ死のうが、孫子の代まで戦争を継続する意気だったんですから。それじゃ、本土へ次から次に原爆落とされて、9月には孫子もろとも一億総惨殺だよ。
原水禁団体はこぞって抗議。核不拡散条約批准を控えた自民党は、反対派の源田を御せず、問題はうやむやになったようです。
玉音放送以後、「一発の弾も飛んでない」というのは大ウソです。沖縄、フィリピン、大陸など各地で、敗戦を知らされなかった日本兵が、戦闘や住民虐殺を続けていたことでも明らか。詐術と呼んでいい。
政治家が一般に受け入れられがたい主張をする際には、およそ大ウソをつきます。「ナチスの手口」と言います。だまされなくとも、無関心でいたらそれが通ってしまうのが人の世の常。気をつけよう。
源田実だらけの国会、源田実が決める国防、源田実が動かす自衛隊。それは源田の国、日本。みんなの豊かな将来のために「ノーモア源田!」。