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2014/05/24

「戦争先進国」アメリカから学ぶこと

22日の毎日新聞夕刊に作家高村薫さんのインタビューが掲載されていました。安倍晋三総理大臣が推進する集団的自衛権は「妄想」だから、国民は「妄想」を見抜く知恵を磨いて、社会と自分の未来を守ろうという趣旨です。一部を引用します。

(前略)「最悪の想定ですが、集団的自衛権が必要という妄想から覚める劇薬はある」という。
集団的自衛権行使が認められれば、米国の戦争に日本がコミットする(注・深くかかわる)機会が必ず来る。そうなれば自衛隊員に戦死者が出る。あるいは自衛隊員が他国の兵士らを殺害する。戦後初の事態に多くの日本人から拒否反応が出るだろう。「ここでやっと妄想から覚める。集団的自衛権で得たものは何もない、戦死者を生んだだけだ、と」(引用おしまい)

おじさんは疑り深い人間に育ったものだから、もっともっとひどいことになると心配しています。殺すか殺されるかの戦場での誤爆、誤射。日本人が日本人を殺すはめになると思います。第二次世界大戦以降、日本よりはるかに戦争慣れしているアメリカ軍の同士討ちのごく一部を紹介します。
1966年6月13日朝日新聞朝刊から「米軍砲兵が味方を誤射」。ベトナムでの戦争に米国がコミットしていたころです。以下、引用します。

【サイゴン12日発ロイター】米軍スポークスマンが12日もらしたところによると、10日コンツム省で米101降下師団が北ベトナム軍と交戦中、米軍砲兵が誤って米軍を砲撃した。このため米兵5人が死亡、5人が負傷した。原因は調査中。(引用おしまい)

調査結果の続報は見つかりませんでした。次は1967年1月14日朝刊から。見出しは「同士打ちで42人死傷」

【サイゴン13日発AP】米軍スポークスマンが13日発表したところによると、(中略)米第一歩兵師団第三旅団の一個中隊が味方の支援砲火を浴び、兵士8人が死に、34人が負傷した。(引用おしまい)

1983年6月24日朝刊「味方を殺すと心配」。

(前略)米陸軍の報告書は、砂漠地帯にある陸軍陸軍全国訓練センターにおける2年間の軍事演習の結果を分析した。
(中略)ある演習では、発射した弾丸682発のうち62発しか目標に当たらなかった。また兵士の中には、秘密をもらし、地図を読み取れない者も多く、報告書は「もし演習に実弾を使っていたら、味方の多数を殺していただろう」と述べている。(引用おしまい)

みんなはどう思いますか?太平洋戦争では、戦死する以前に病気や飢えで亡くなった兵隊さんが大勢いました。国を守るって何なんだろうね?お父さんやお母さんが税金を払って国をつくっているのだから、国が国民一人ひとりを守るのが最初の最初だと、おじさんは考えます。