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2014/07/16

川内原発が冷やす日本の夏

暑い一日でした。冷房の効いた図書館に入るとホッとします。でも、日本中の原子力発電所が止まっているんだから節電は大事です。川内原発の再稼働のニュースに、おじさんはエアコン切ってほしいくらいのうすら寒さを感じましたが、それを超える悪い冗談を新聞の縮刷版で見つけました。暑気払いにご紹介します。
1988年4月2日、全国紙にそろって「原子力発電所 私たちが『安全』を守っています」という一面広告が載りました。原発稼働に従事する人たちの写真が並んでいて、「人類の英知」である原子の炎の安全性をアピールしています。以下に引用します。
これは15カ所の原子力発電所で働く、2万9,757人からのメッセージです。安全が何より大切であることは、私たち自身がいちばんよく知っています。2年前のチェルノブイル原子力発電所の事故は、安全設計の違い、重ねがさねの規則違反……とても信じられないものでした。日本では起こりえない事故ですが、私たちはこれまで以上に心を引きしめて、安全確保につとめます。日本の原子力発電所は、安全最優先の思想にもとづいて設計され、運転されています。
 電気事業連合会(引用おしまい)
電気事業連合会は、電力会社が作った任意団体。身内の太鼓持ちですね。 何かを持ち上げる(日本の原発)ために、別の何かを貶める(チェルノブイリ)のは、論拠を持たない人間がやる、もっとも幼稚な議論です。ソ連での事故に反原発運動の広がりを恐れたのでしょう。今となっては、見事なブーメランとして広告主の脳天に突き刺さっています。
安全設計の違い?福島の事故はチェルノブイリと同じレベル7。
ロシア人による重ねがさねの規則違反?吉田昌郎元福島第一原発所長の調書にあった所員9割の命令違反は?
夏の怪談の季節が鹿児島から始まりました。この広告は、節電の夏にぴったりの副読本ですね。