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2014/05/28

自転車で人をはねることとは

先日床屋さんに行ったおじさんは、あやうく大けがをするか、下手したら死ぬかという怖い思いをしました。
散髪が終わってお店から一歩踏み出そうとした途端、目の前40センチぐらいの距離の歩道を猛スピードの自転車が走り抜けていったのです。あの速度でぶつかられたら、おじさんは頭を打ったり首が折れたりしたかもしれません。刈ったばかりの髪の毛は総毛立って、しばらく心臓の激しい動悸が止まりませんでした。
自転車でも歩行者を死亡させる事故は簡単に起きます。今回は、1952年11月14日の朝日新聞記事「自転車にあたり老婆死亡」から、みんなといろいろ考えてみたいと思います。以下に引用します。記事にある自転車運転者の勤め先や名前、現場の固有名詞は、おじさんの判断で外してあります。

13日午後2時半ごろ東京都杉並区西荻窪店員は自転車に乗り、65歳ぐらいの老婆にぶつかった。老婆は同7時半頭部内出血で死亡した。(後略、引用おしまい)

事故現場が歩道なのか車道なのか、どんな状況で事故が起こったのか不明ですが、一つだけはっきりしているのは、自転車は歩行者を殺すことができるという事実です。
君たちの誰かが乱暴な運転をして床屋さんから出てきたおじさんにぶつかり、おじさんは死んじゃったとします。おじさんの家族は、慰謝料と生活費を、あなたに対して責任があるあなたのお父さんやお母さんに請求します。お父さんは仕事を辞めてお金をつくらなければいけなくなる可能性があります。お母さんが主婦だったら、家事を諦めて働きに行かなくちゃならなくなります。でも、そうして稼いだお金のほとんどは、おじさんの家族に渡されます。家の収入がなくなっちゃうので、あなたも上の学校に進んで勉強ができなくなる。そんなの絶対に嫌だよね。
自転車は原則車道を走るんだけど、歩道に上がる時は徐行しながらでも車道側を進行すること。どれだけ気をつけていても事故に遭うキケンは排除できないから、親に頼んで任意保険に加入すること。
保険に入っていても、乱暴な運転で他人にけがを負わせたら、保険会社はお金を払ってくれないことも忘れずに、運転は慎重にね。快適で安全なバイク生活を楽しもう。