コピー禁止

2014/08/27

NHK女子アナ改造計画(1)

我こそはタマズサが怨霊、ではなくて公共放送風紀取締が怨霊じゃ〜。オシャレな女性アナはおらぬか〜?
高級ブランドの服なぞ着てはならぬ。シルエットでメーカーがバレては、中立性が疑われるわ。シャネルなどもっての他ぞ。服飾手当をもろうておるならユニクロをフンパツしろ。それも視聴者にユニクロとわからぬ、地味で無個性なものを着るのだ〜。
今のユニクロはカッコいい? なれば、しまむらにするのだ〜。ちょうど買えるぐらいの服飾費は渡してあるのじゃ〜。
しまむらにも個性的なドレスがたくさんあるとな? 困ったな。とにかくメーカーがわからぬようにするのじゃ〜。女性アナウンサーは無色無個性が旨なのじゃ〜。この際、Eテレの「すてきにハンドメイド」を全員が見て、宮川花子がごとく自作するのじゃ〜。生地手当は支給するのじゃ〜。

ダサい服着せられて、毎日カメラの前に立たされるNHKの女性職員が不憫で不憫で、義侠心からいろいろ調べてみたら、東京都渋谷区神南には確かにやっかいな怨霊が棲みついていることが判明しました。今日は夏にふさわしい地縛霊のお話です。
1957年7月、ラジオ東京(現・東京放送)の看板アナ芥川隆行が演出部に異動、ちょっとした騒ぎになります。同月21日の朝日新聞「アナウンサーの悩み 個性を殺す一線」から引用します。
(前略)芥川氏は転向の理由を「アナウンサーには有形無形の制約が多い。語り物や司会をやる場合には、タレントと同じように、個性と色を要求される。それでいて一方では、局付のアナウンサーとして、聴取者に好悪の感じを抱かせないような、無色透明な性格を要求される。この性格が伸びようとする個性の足を引っ張るのだ。自由な立場にいて、他のジャンルでの経験を深め、自然とその持ち味を出してゆくタレントにくらべて、サラリーマンであり、しかも一方に無色を要求されるアナが太刀打ちできるはずがない。それでアナをやめた」といっている。
アナウンサーが放送局という機構の中にいる以上は、全く個人の立場に立つタレントとちがって、個性を殺しにかからねばならない一線を引かれている。
「この限界まで来たときに、だれしも悩む問題だろう。ウチの高橋圭三アナなども、このぎりぎりの線まで来ていると思う。この線を越えたらタレント、内側に留まっているうちはアナといったきわどいところだ。職員という身分をもち、その上にタレントの色彩をつける-アナウンサーのむずかしいところだ」。NHKの志村(正順)アナウンス部長はこういっている。(引用おしまい)
 昭和天皇が観覧したプロ野球巨人ー阪神戦(天覧試合と呼ばれます)を実況した名アナウンサー志村正順が言っているのだから間違いないでしょう。その昔、各局のアナウンサーは個性を出してはいけなかったのです。
その後、民放テレビ局は1980年代にフジテレビが主導した「女子アナブーム」が爆裂弾となり、ドレスコードが撤廃され、遂には楠田枝里子というファッショントリックスターを生み出すに至ったのですが、NHKだけが時代に抗うように、無味無臭の徹底を墨守しているかのようです(報道番組に顕著)。
先日見たこども向けニュースで、看板の一人である女性アナが、朝ドラ「カーネーション」で小林薫さんが大正時代に売っていたような、ミドリのアッパッパを着せられているのを見て、おじさん、いたたまれなくなりましたよ。
NHKには革命が必要です。赤色革命じゃない、服飾革命です。万局のプロレタリア、団結せよ。
この項、続きます。次回は革命のモデルを提唱します。